【松尾直伝!仕組み化のススメ10】「誰でもできる化」のポイントとは⑤
いつもマネジメントデザインのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
代表の松尾淳一です。
「仕組み作り」についてお伝えしていく「仕組み化のススメ」シリーズ、第10弾です。
第8、9弾から引き続き、今回もクイズの解説の続きです。
まずクイズを振り返ってみましょう。
〜クイズ〜
①学習塾
1回目の授業で生徒に「2回目も来たい」と思わせるには、
( )テストを行い、褒める、拍手をする。
※進学塾ではなく、補習塾。学校の成績が伸び悩んでいる偏差値50くらいの生徒を想定。
生徒に自信つけさせたい。そのためにどんなテストをするのがいいか?
②ダイエットスクール
入会カウンセリングの時に、「10キロ痩せますよ」と説明する際、
( )を見せる。
※ダイエットしたいお客様に効果を理解してもらい、入会してほしい。
そのためにどうすればいいか?
③美容院
予約をキャンセルすると、その後来なくなる可能性があるので、
「次回予約」の際に( )も予約をしてもらう。
※お客様にできるだけ予約通りに来店してもらいたい、そのためにどうすればいいか?
どれも実際のビジネスの事例をもとに出したクイズです。
正解は
①「100点を取れるテストを行う」
②「10キロの肉の塊を見せる」
でした。
どちらも、
生徒や保護者から満足度の高い塾の「できる先生」や、
売上の高い「売れっ子インストラクター」が実践している方法です。
ではラスト、③の答えも見ていきましょう。
スタイリストの本当の仕事とは?
3問目の美容院のクイズの回答は、「振替日を予約してもらう」です。
みなさんが美容院を利用するのは、ヘアスタイルを維持するためですよね。
ヘアスタイルをキープできるサイクルで、次回の予約を入れると思います。
例えばあるお客様が9月に利用して、
次回は3ヵ月後の12月7日に予約したとします。
ですが、3ヵ月の間に予定はいろいろ変わりますよね。
行けなくなってキャンセルすることも多々あります。
キャンセルの場合、
例えばお客様から電話がかかってきて、
「12月7日に行けなくなったのですが、8日なら行けます」と言われたとしても、
急な連絡では予約が取れない場合があります。
また1ヵ月後や2ヵ月後に振替えたとしても、
その間に予定が変わってしまうこともあります。
そうすると、お客様の髪を切るサイクルと予約日が合わなくなってきます。
もしかしたら、
お客様は他の美容院に行ってしまうかもしれません。
一度他の美容院へ行ってしまったお客様は、もう戻ってこない可能性もあります。
実は美容業界では、
「1度予約がずれてしまったお客様は戻ってこない」と言われています。
そのため、
「スタイリストの仕事は、髪の毛を切ることではない」とも言われます。
「お客様に予約通りに来てもらうこと」
これがスタイリストにとって重要な仕事なのです。
スタイリストも営業活動の時代です。
何よりもお客様に「来てもらうこと」、
ここに重点を置かねばなりません。
「真にやらなければいけない業務は何か」
そこでクイズの答えです。
次回の予約を取る際に、「振替日も一緒に予約してもうらう」のです。
9月に来店したお客様が次回予約を12月7日にした場合、
同時に振替日も決めてもらいます。
「もし12月7日に来れなくなった場合は、10日に来ます」というように、
あらかじめ予備日まで決めてもらいます。
そうすることで、
お客様に次回も「確実に来てもらう」のです。
お客様もヘアスタイルをキープするサイクルを狂わせたくないため、
本来の予約日がキャンセルになっても、予備日に行ければ問題ありません。
むしろ時間が遅くなっても、
「予備日でもいい」というお客様はたくさんいます。
こうしたお客様のサイクルを守ることで、お客様の満足度も上がります。
「髪を上手に切る」
「満足度の高い仕上がりにする」
「ミスをしない」
これらはスタイリストにとって、「やって当たり前の仕事」です。
先ほども書きましたが、
スタイリストがやらなければいけないことは、
「次回も来てもらうためにどうするか」を考えて実行することです。
「来店頻度を守る」
「他のお店に流れることを阻止する」
こうしたルールや意識を会社の中で決めて、統一していくことが大事なのです。
これらは、他の業界や企業にも言えることです。
飲食業界でも医療業界でも、
「お客様や患者様に予約通りに来てもらうためにどうするか」
「キャンセルされても他へ流れないためにどうするか」
こうした意識をスタッフ全員で持ち、対策を考えることが重要になります。
それぞれの業界で、
「やってあたり前」の求められている業務だけでなく、
「真にやらなければいけない業務はなんなのか」を
見つけていく必要があります。
本当に取り組むべきポイントを会社全体で考えるのです。
3つのクイズを通して、「誰でもできる化」のポイントを見てきました。
・「できる人」がやっている方法を『業務のポイント』として会社全体で取り入れる
・「できる人」がやっている方法を標準化する
・「真にやらなければいけない業務」をあぶり出し、その対策を考えて実行する
こうした点を意識しながら、
ご自身の企業や業界に当ては前て見返してみてください。