可能性を引き出すための見直し
![](https://mg-design.co.jp/wp/wp-content/uploads/Fotolia_139181830_Subscription_Monthly_M.jpg)
人の可能性を引き出す際、2つの視点が重要です。
それは、「人のマネジメント」と「仕事のマネジメント」 共通点はありますが、まずは分けて考えてみましょう。
よくない例の1つ紹介しますと、 社員の福利厚生など、ケアばかりしている会社です。
残業ほぼなし、早めに帰社できる社風、 アロマをたいて心地よい環境も演出、 給料も常に優遇、よっていい会社、と社長は誇ります。
たしかに従業員の満足度は高いのですが…。
しかし、決算書を見せてもらったら、悲惨な状況でした。
もちろん働きやすい環境づくりは大事ですが、 アロマをたいて優雅に、という状況ではないはず。
社長曰く「そのうち社員が何とかしてくれるから大丈夫」。
残念ですが、期待だけをしても社員は何もしようと思いません。
他方で、仕事の成果を上げるマネジメントも重要です。
どうやれば仕事の効率が上がっていくのか、 その仕事のポイントはどこなのか、を分析し、
生産性を上げるために時間と労力を費やしていかねばなりません。
ポイントをおさえて仕事をし、人も活躍できている、 その両輪のバランスが大事になってきます。
この2つが今まで、感覚的になっていないでしょうか?
例えば、部下が仕事のポイントを上司に聞いた際、 上司から「仕事のポイント?お客さんに聞いてこい」と いうケースも、
笑い話のようですが実際にありました。
ただ、上司が怒っているから、しぶしぶと出かけていく…。
お客さんが教えてくれますか? もちろん、教えてくれませんよね。
要するに、どういうタイミングで訪問するか、 メールをするか、どうすればお客さんから返答があるのか、
どういうことをすれば満足してくれるのか、 その一連のポイントをまとめて、部下に伝えていくことです。
成果のでるポイントを共有するものが社内にありますか。
社長しか知らない、などの俗人的になっていませんか。
さらに、よくある例としては、 社長から「何か問題があったら俺に聞きに来い」と 部下に言うものの、
実際に社長へ聞きに行ったら、 「バカ野郎、自分で考えろ!」と怒られた、という場合。
間違っているのは明らかです。
暗黙知で、誰にでも業務を実行できる状態になっていません。
会社の経営は、現状は何とか存続しているかもしれません。
それで経営と言えるのか、安定・継続した業績を上げられるのか。
3~5年後を見据えた時に、例えるなら、ぐちゃぐちゃの机の 引き出しを見せられた状態の会社で、部下は育つわけがないのです。
客観的に見て、明らかに変な状況になっていませんか?
2つのマネジメントに加え、その足元となる 身の回りの業務の伝達をいま一度、見直してください。