【松尾直伝!仕組み化のススメ⑦】「誰でもできる化」のポイントとは②
いつもマネジメントデザインのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
代表の松尾淳一です。
「仕組み作り」についてお伝えしていく「仕組み化のススメ」シリーズ、第7弾です。
第5弾から、「仕組み作り」のステップ2「誰でもできる化」についてお話しています。
「やらなければいけないこと」を「誰でもできるようにする」というのが、
「誰でもできる化」です。
それには「ポイント」や「コツ」を把握し、身につけていくことが重要になります。
つまり「ポイント」とは一体何なのかを、しっかりと知る必要があります。
前回のブログではクイズを出しました。
どれも「コツ」や「ポイント」さえ知ってしまえば一瞬で答えられますが、
知らなければ難しかったと思います。
「根性」や「気持ち」「やる気」だけでは解けないのです。
今回も、例を挙げながら「ポイント」や「コツ」について説明していきます。
「ポイント」=「方法がわかっている」ということ
目次
成績が良い子は「勉強の仕方」がわかっている
初回のブログの自己紹介でも少し書いたのですが、
実は私は以前、教育系企業に携わっていました。
学習塾や教育機関のインストラクターとして実際に生徒さんを教えたり、
保護者の方に対して子育ての仕方を教えることもしていました。
メインの業務では、
「子どもに接する指導員」、いわゆる学校の先生や塾の先生、
スポーツのインストラクターといった方たちに、
「どうやって生徒と接するのか」という指導も行っていました。
つまり、「先生の先生」です。
そんな中で、5000人ほどの子どもたちや保護者さんと接してきました。
私が「ポイント」や「コツ」について時間を割いて書いているのは、
この教育業界での経験が生きているからです。
5000人と接していると、確かに子どもたちの中には「真の天才」もいます。
教科書を渡して、それを1日で覚えてくるような、度肝を抜かれる生徒がいました。
ただ、ほとんどの「成績が良い子」は、
「頭の出来がいい」という訳ではなくて、「勉強のポイント」がわかっているだけなんです。
「頭がいいから英語の成績が良い」というのではなくて、
「英語の勉強をどのようにすればいいか」という「ポイント」がわかっているのです。
そしてその方法を毎日コツコツやっているだけなのです。
逆に言うと、「成績の悪い子」は
「頭の機能が悪い」とかそういうことではなくて、
「正しい勉強の仕方」がわかっていないだけです。
家に帰った後に「何をどうやって勉強していいか」がわからないのです。
そういう子は、ただがむしゃらに単語を何時間も書いて終わってしまいます。
単語の練習だけを何時間もやって、翌日の英語のテストで90点が取れますか?
取れないですよね。
でもこれは、その人の「能力」が低い訳ではなくて、
「正しいやり方」をしていない結果ですよね。
「やる気」で何とかなるわけじゃないのです。
「ちゃんと授業を受ける」って、どういうこと?
また別の例を挙げましょう。
学期末に先生から受け取る通知表。
5段階評価と共に先生から
「授業中の集中力が足りないので、自宅でも集中力をつけるように声をかけてください」などど、
コメントが書かれることがあります。
そうすると親御さんは子どもに、
「ちゃんと授業を受けなさい」「ちゃんと集中しなさい」と注意します。
でもよく考えてみてください。
「ちゃんと授業を受ける」とは……どういうことでしょう?
「ちゃんと受ける」と言われても、やり方がわからないですよね。
私は授業参観を見学する機会も多かったのですが、
やはり見ていると、「授業の受け方」をわかっていない生徒が多いです。
・黒板に書かれたことをどのタイミングでノートにとるのか?
・先生から「わかる人?」と聞かれて、どのレベルまでわかっていたら手を挙げていいのか?
・100%は理解していないけど、あいまいでも手を挙げていいのか?
そういったこと一つひとつがわかっていないのです。
「やる気を出せ」
「もう◯年生なんだから自分で考えてやれ」というのは、
あまりに漠然とし過ぎています!!
彼らは「やり方」がわかっていないのだから、そのポイントを伝えていくことが大事なのです。
これは企業でも同じことが言えます。
例えば「受付業務」に配属された新人さんに、
「やってみて覚えろ」「先輩の背中を見て覚えろ」と教えても、
的を射てないのです。
「先輩を見て何を覚えたらいいの?」
わからないですよね。
教える側の先輩も、「何を教えたらいいのかわからない人」もいるでしょう。
中には一緒に業務を行いながら、
同時進行で時系列で教えてくれる丁寧な方もいるかもしれません。
でも新人からしたら、
1分、5分単位できっちり付きっきりで指示されても、全部は覚えきれません。
言われたこと全てを覚えなければいけないと思ってしまいます。
知りたいことはシンプルです。
「この時間にこれだけ準備しておかなければいけない」
「来客があったら最低限これだけは聞かなければいけない」など、
ようは「ポイント」を知りたいのです。
短期間で成果を出すには、細かいことよりも、
「効率良く作業できる方法」
「違いを生み出すためポイント」
ここが大事なのです。