【松尾直伝!仕組み化のススメ16】仕組み化に必要なマニュアル作り②
いつもマネジメントデザインのブログをご覧いただき、ありがとうございます。
代表の松尾淳一です。
「仕組み作り」についてお伝えしていく「仕組み化のススメ」シリーズ、第16弾です。
前回から、
「仕組み化」の中でもとても重要な「マニュアル作り」についてお伝えしています。
「ルール作り」や「マニュアル作り」は、
やみくもにすべき事だけを羅列しても意味はありません。
前回のブログでは、「マニュアル作り」のポイントとして
・全ての仕事をマニュアルにしてはいけない!
・「できる人に着目」し、経営者や社長の「思い」や「価値観」に頼らない
・「できる人」だけでマニュアルを作らない
という3つをお話ししました。
成果につながる部分を優先し、
「できる人」と「できない人」の「違いを生み出している行動」を
抽出する。
そして、
「できる人」だけでは具体例を説明できない場合があるため、
「できない人」の意見を取り入れながら、
マニュアルを仕上げていきましょう。
今回も「マニュアル作り」の続きをお伝えします。
ステップ式にする~もう「石の上にも三年」の時代ではない~
マニュアルを作る際、
その内容を、レベルごとに階段状のステップ式にすることが大切です。
まず1番低いレベルを達成したら次へ、また次へと
段階を踏んで成長できるようにします。
1つずつ成功体験を経ることで、次のレベルへ進みやすくなりますし、
自信もつきます。
今、
「石の上にも三年」という言葉は死語だと言われています。
「三年努力すれば仕事ができるようになる」
これでは、今の若者はもう付いて来ません。
いかに早く成功体験を味わえるか。
そこがポイントです。
マニュアルやルールを作る場合、
つい難しい部分を集中的に詳しく教えがちです。
しかし、
例えば「Eレベル」の難しい業務をマスターすることが達成目標だとしたら、
Eの前にAレベル、Bレベル、Cレベル、Dレベルの内容の階段を作り、
まずAから教えていく。
マニュアル作りは、体系的にステップを作っていく必要があるのです。
マニュアルは紙→映像→WEBアプリと展開できる
今回は実際に企業が使用しているマニュアルの一部をご紹介します。
下記は、とあるアパレル企業で使われている
「店舗を任せる女性マネジャー向け」のマニュアルの一部です。
1:会社の方針を部下に伝える方法
2:個別ミーティングのやり方
3:店長会の内容を部下に伝える方法
4:店舗内での出来事を全員に伝える方法
5:コミュニケーションの取り方
6:褒め方
7:改善点の伝え方(改善命令の仕方)
※マニュアル項目の一部
他店舗展開されている企業で、
店舗を女性マネジャーに任せたいという事例です。
たくさんある店舗をどうやってまとめていくのか、
これまで、その方法は人によってさまざまでした。
店舗によりスタッフの動機付けもバラバラで、
感覚的に部下を指導する店長も多かったのです。
そうした問題点を吸い上げ、
課題に合わせたポイントを項目ごとにマニュアル化しました。
例えば
・会社の方針を部下に伝える方法
・部下やスタッフの褒め方
ですが、
会社の方針をスタッフに伝えるにはどんな方法があるか、
どうすれば伝わりやすいか、
部下を褒める時には、
どういった時に、どんなことを、どのように褒めるのか、
マニュアルにはそういった具体的な内容を盛り込んでいます。
また、
B to B向け求人広告を作っているある会社では、
「お客様にアポイントを取るマニュアル」を作っています。
新人さんがなかなかアポイントを取ることができない、
かといって、
アポイントを取る方法を上司が細かく指導することができない
など、
こちらも問題がありました。
この企業では、
ターゲット企業へのアポイントの取り方をわかりやすく書いたシートを作り、
ポイントやチェック項目などを記載しています。
マニュアルはどの業界でも必要です。
自分の企業ではどういった部分をマニュアル化すべきか、
考えてみましょう。
また、
マニュアル化は資料や本などの「紙媒体」だけではありません。
最近では「映像化」がオススメです。
文章だけでなく、映像で伝えることで印象に残ります。
部下の育て方や接客の仕方など、
映像で見れば具体的で、わかりやすく頭に入ってきます。
もちろん、もともとの文章がなければ、
何を映像化してよいのかわかりません。
まずは紙でマニュアル化し、その後に映像化、
さらにWEBアプリ化(IT化)することで、振り返りのテストを作ることもできます。
アプリがあれば、自宅で学習や復習もできるようになるのです。
まずは、スタッフや社員で、
「どんなところに伸び悩んでいるか」を話し合い、
問題点をリストアップしましょう。
マニュアル化、映像化、WEBアプリ化(IT化)などを利用し、
スタッフが自動的に成長できる仕組みを作っていきましょう。