マネジメントにチェックリストを活用していますか?
私は大の飛行機好きで、子どものころはパイロットに憧れていたときもありました。
たくさんの人命を預かるパイロット。航空機の操作では、実に多くのチェックリストが使われているのをご存知でしょうか。
ジェット機のような大型の航空機の場合、操作も複雑でパイロットは緊張状況の中で多くの作業が要求されます。
その作業において「うっかり」は許されるものではありません。
もちろん現代の航空機は二重三重の対策が行われており、様々なヒューマンエラーに対しても、それをカバーするような警報装置が取り付けられています。
わかりやすい例では、ある程度高度が下がったときに車輪が出ていないと高度をあげるように音声で警告するなどです。
しかし、それでもミスは大きなトラブルにつながる恐れがありますので、少しでも無くすための取り組みがチェックリストです。
「コックピット・チェックリスト」と呼ばれる航空機のチェックリスト。
例えば、
- エンジンをスタートする前のチェックリスト
- エンジンをスタートした後のチェックリスト
- 離陸する前のチェックリスト
- 離陸した後のチェックリスト
- 降下を開始する前のチェックリスト
- 滑走路へ侵入する前のチェックリスト
- 着陸する前のチェックリスト
などです。
他にも医療現場、特に手術にチェックリストを活用するようにWHOが働きかけを行っているそうです。
目次
マネジメントの現場にチェックリストを
「あれ、◯◯さん、今日なんでアレやってないの?」
「月末には◯◯をするのが当たり前だよ、まったく」
「お客様との打ち合わせなのに、◯◯なの!?」
特に新入社員を迎えた現場では、こんな声が各所から聞こえてきそうです。
もちろん、人は間違いを犯すものですし、それによって学ぶことも事実です。
OJTでしっかりと説明をして、あんなにメモをとっていたのに、それでもできない…
新人にとっては当然慣れていないということもあると思いますが、加えて緊張状態にあることや、経験不足によって何にフォーカスをすれば良いのかがわからず、つい確認すべきところを見落とすということでしょう。
これはまさに航空機のコックピット・チェックリストを応用できそうです。
チェックリストの作成手順
まずチェックリストを作成する際は、業務単位で考えはじめると良いと思います。
次に、その業務で発生する作業、最後にそれをやるべきタイミングという順番です。
マインドマップなどを活用して、形式にこだわらずに、とにかく出しきることが大切です。
チェックリストとしてまとめる際は、考えるときとは逆で、作業をするタイミングでまとめます。
これも年単位、月単位、1日の中、と区分されていると便利ですね。
チェックリストは万能ではないが有効
完璧なマネジメントというのが存在しないように、またチェックリストも万能ではありません。
最低限、クリティカルなミスを防止するために用意すべきです。
また、新人だけではなく、ベテランのスタッフにとっても有効です。
ベテランスタッフであっても、つい緊張状態や興奮状態になるような場面では、あえて冷静に対応するためにチェックリストがあっても良いですね。
例えば、「お客様からクレームがあったときのチェックリスト」。
例え理不尽な言いがかりだったとしても、まずはチェックリストをチラっと確認し、冷静に対処すると、致命的な結果を免れるかもしれません。
あなたの会社でもぜひチェックリストを活用を!
私たちマネジメントデザインは、現場でみなさんといっしょにチェックリストを作成することもあります。
他にもチェックリストの前に、業務を整理したり、スタッフの役割を考える部分をコンサルティングする場合もあります。
なんだか細かなミスが多い、部下の仕事に不満がある、そんな方はお気軽にご相談ください。